インフルエンザに3年連続かかっている僕です。笑
先日、がんの治療を専門にされている先生に「がんの治療中にインフルエンザの予防接種はできるのか?」を聞いてみたのでまとめてみたいと思います。
がんの治療中はインフルエンザの予防接種が勧められている
「がんの治療中にインフルエンザの予防接種はできるのか?」
の答えは
「できる」
になります。
予防接種にはウイルスの毒性を完全になくした「不活化ワクチン」とウイルスを弱らせて毒性を下げているけどウイルスが生きている「生ワクチン」があります。
インフルエンザの予防接種は「不活化ワクチン」になるので、がんの治療中で免疫が下がっていても摂取が可能です。
むしろ、がん治療中は免疫力が落ちているのでインフルエンザに罹患すると重症化する可能性があります。
そのためインフルエンザの予防接種が推奨されています!
重症化すると肺炎や気管支炎が生じます。
インフルエンザにかかって亡くなった人のニュースが冬になると流れますが、これは重症化している(肺炎、気管支炎を合併している)人がほとんどだと思います。
なので、がんの治療をされている方は基本的に、インフルエンザの予防接種をしたほうがいいですね!
- がんの治療中は免疫力が落ちている
- 免疫力が落ちているとインフルエンザが重症化しやすい
- 重症化を予防するためにインフルエンザの予防接種をしたほうがイイ
ただ、患者さんによって体調や免疫力も違うと思いますので、
必ず主治医の先生に確認するようにしてください。
ただ、インフルエンザの予防接種はあくまで重症化を防ぐという意味合いであって、インフルエンザにかからなくなる、ということではないわけですね。
オプジーボを使っている場合はどうなのか?
僕が今回、先生に聞いたのはこっちがメインです。
周りにオプジーボというお薬を使っている人がいますが、オプジーボは今までの抗がん剤とは少し違うみたいで「免疫チェックポイント阻害剤」と呼ぶようです。
- 「抗がん剤」は薬自体にがんをやっつける作用がある薬
- 「免疫チェックポイント阻害剤」は薬自体にはがんをやっつける作用はなくて、自分の免疫細胞を活性化させてがんをやっつけさせる薬
というイメージみたいです!
なので、「抗がん剤」を使っている場合はさっき説明した通りインフルエンザの予防接種は問題ないし、むしろ推奨されています。
が、
オプジーボを含めた「免疫チェックポイント阻害剤」で治療中の場合は少し違います。
それはオプジーボなどの免疫チェックポイント阻害剤が免疫細胞を活性化させる作用があることと、インフルエンザなどの予防接種は不活化しているワクチンを体内に入れることでインフルエンザに対する抗体を上げる(=インフルエンザに対する免疫細胞を活性化させる)ことが関係しているみたいです。
オプジーボの副作用が増大する可能性
ここでちょっと話がずれますが、薬には「作用」がある代わりに「副作用」があります。
『抗がん剤』には、
がんをやっつけるという「作用」
がある代わりに、
免疫力が落ちたり髪の毛が抜けたりする「副作用」
があるわけですね。
『免疫チェックポイント阻害剤』のオプジーボは、
免疫細胞を活性化させてがんをやっつけさせるという「作用」
がある代わりに、
活性化させられた免疫細胞が自分の細胞を攻撃してしまう「副作用」
があります。
この免疫細胞が活性化した状態の時に(=免疫チェックポイント阻害剤の投与中に)、インフルエンザに対する免疫細胞を活性化させると(=インフルエンザの予防接種を行うと)、
オプジーボの副作用が強くでてしまう可能性がある
みたいです!
ただ、これは決してインフルエンザの予防接種をするべきではないといことではありません。
免疫チェックポイント阻害剤の副作用が強く出るリスク
インフルエンザにかかって重症化してしまうリスク
この2つを天秤にかけて、どちらのリスクを取るべきかを判断することが大事みたいですね。
主治医の先生に相談だ!
結局は、この2つのリスクを天秤にかけてどちらが大事かを判断できるのは主治医の先生だけだと思います。
12月に入ると一気にインフルエンザが流行してきますので、今のうちに主治医の先生に相談してみてくださいね♪