こんにちわ、かなりおです。
先日、Yahoo!ニュースで気になる記事がありました。
持続する鼻血、鼻づまりが『鼻のがん』の初期症状というニュースです。
僕も蓄のう症もちなので、とても心配になりました。
そこで先日、耳鼻科の先生とお話する機会があったので、このニュースの内容について説明していきたいと思います。
鼻のがん
鼻のがんは発生頻度は低いですが、鼻の中は骨で囲まれた空間が多いので、『発生したがん』が周りの骨を乗り越えてこないと症状がわかりにくいと言われています。
鼻の中は実は洞窟のように広がっていて、想像しているよりも広いです。
その広い空間は『副鼻腔』という空洞に分けられていて、
- 前頭洞(ぜんとうどう):おでこ
- 篩骨洞(しこつどう):目の内側
- 上顎洞(じょうがくどう):頬っぺた
- 蝶形洞(ちょうけいどう):脳の手前
の4つに分類されます。
どの位置でがんが発生するかで症状が変わってくるので注意が必要です。
鼻のがんの初期症状
鼻のがんの初期症状として、ニュースでは
- 鼻血
- 片側の鼻づまり
が紹介されていました。これに加えて、
- 頬っぺたのしびれ
- 急な視力低下
も初期症状として出やすいようです。
これは頬っぺたの知覚の神経や、視力の神経が副鼻腔のすぐそばを通っているためですね。
また、『上顎洞』は奥歯が埋まっている骨(上顎骨)のすぐ上の空間になるので、歯の痛みを訴えることもあります。
歯が痛いけど歯医者さんでは問題ないと言われた場合は、耳鼻科で検査を受けた方が良いかもしれません。
鼻のがんの治療
がんの三大治療は
- 手術
- 放射線
- 化学療法
と言われていますが、『鼻のがん』でも同様です。
ただ、ニュースでも紹介されているように眼球に近い位置までがんが浸潤していると、手術では眼球も取る必要が出てくるため、放射線治療と化学療法を組み合わせた治療を選択することが多いです。
また、がんのタイプによっては『粒子線治療』と呼ばれる治療が選択されます。
同じ『鼻のがん』でも放射線治療がイイ場合、粒子線治療がイイ場合に組織のタイプによって分かれます!
『粒子線治療』は以前は先進医療として高額な費用が必要でしたが、現在は保険収載されたため、適応があれば通常の医療保険制度で治療することが可能です。
粒子線がん治療施設
粒子線がん治療施設は日本に23か所ありますが、鼻のがんに使用される重粒子線治療が可能な施設は
- 群馬大学医学部付属病院
- 千葉県 放射腺医学総合研究所
- 神奈川県立がんセンター
- 大阪重粒子線センター
- 兵庫県立粒子線医療センター
- 九州国際重粒子線がん治療センター
の6か所のみとなっています。
ただ重粒子線治療がすべての鼻のがんに効果があるわけではありません。
従来通りの放射線治療が効果的ながんのタイプもあるので、『鼻のがん』と診断された場合は主治医の先生に確認してください。
心配になったら病院の受診を
明確な基準はありませんが、改善しない鼻の症状がある場合は医療機関の受診が勧められています。
僕も蓄のう症もちなので普段から鼻は詰まりやすいですが、調子が良くて詰まらない時もあります。
がんの場合は症状が良くなったり悪くなったりすることは少ないです。
- 2~4週間でちょっとずつ悪くなる鼻づまり
- 20分以上止まらない鼻血
- 頬っぺたのしびれ、急な視力の低下
がある場合は耳鼻科への速やかな受診をお勧めします。
急な視力の低下がある場合は、眼科の受診も必要です。
2人に1人ががんになる時代だと言われています。
『鼻のがん』は稀ですが、発見が遅れると大きな手術になる可能性がありますので、気になる症状のある方は耳鼻科の受診をお勧めします。
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